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 簡易 トラッキングジェネレーターの製作とその応用
                   (SHF 5.7GHz 発振器)
(Tiny Tracking Generator for ALL Spectrumanalzer
                    & 5760MHz Signal generator)

<まえがき>

 簡易トラッキングジェネレーター(TG)を、前項の「PLL Oscillator
by ADF4351」を用いて作りました。
この基板は、5GHzのミキサーが組み込めるように設計されており
簡単にTGを作ることができます。
また、TG以外に、簡易のシグナルジェネレーター、おもちゃの5Gトランスバーター
にもなります。

(ただし、5GHzのトランスバーターに用いる時は、送受信アンプが必要となります。)

 このトラッキングジェネレターは、発振周波数を任意に選べるますので、
第1ローカルの外部端子があるほとんどのスペアナに接続できます。
(ただし、テクトロのスペアナは、Lo周波数が高いので難しいです。)

以下のHP製やアドバンテスト製のスペアナでは、動作確認しました。
1)HP8560シリーズ、HP8566A,B、HP70000タイプ
2)アドバン製 R3267(〜1.6GHz), R3272, TR4133

 簡易トラッキングジェネレーターの写真(正面 3Push_SW)

 3 Push_SWによりスペアナの機種を選択できる。


<特徴>
  このトラッキングジェネレータは、
 測定可能周波数は、スペアナの第一ローカル範囲に依存しますが、(500kHzから
 3000MHz)程度を実現しています。
 出力レベルは、およそ0dBmで再現性がよく、高い周波数では、レベル低下傾向がありますが、
 スペアナのノーマライズ機能を生かしレベルの安定化を図ることができ実用になります。
  また、基本の発振周波数は、(35MHz〜4400MHz、+10dBm程度)で、ミキサーを
 高調波発生素子として利用すれば、5.7GHz以下では(-30dBm)程度の信号を得られます。
 ビーコン発生器は、周波数を可変していない時間帯にPICを用いて800Hzの信号を作り出し、
 リファレンス発振器にFM変調をかけてFM波を得ています。
 「VVV DE JH3OZA ピ音 無変調」の繰り返しでFM変調のCWとしました
 無変調時に、周波数を可変できるようにし5GHz程度まで実用になります。

<トラッキングジェネレーターの使用方法>
 [1] スペアナの機種をA,B,Cのプッシュスイッチを用いで選択する。
  機種によりスペアナのローカル周波数が違っているため初期設定を行う。

  @ HP 70000 or 8566B type (3621.40MHz) 電源ONする
  A HP 8560      type  (3910.70MHz) A_SWを押し電源ON
  B Advantest     type  (4231.40MHz) B_SWを押し電源ON
  C Advantest TR4133B    (4003.81MHz) A,B_SWを押し電源ON
  D アンリツMS2683タイプ   (4060.69MHz) C_SWを押し電源ON
  E MS710A,C        (2521.40MHz) B,C_SWを押し電源ON
  F 5760MHz TRX-OSC    (4480.00MHz) C_SWを押し電源ON
  G Beacon          (1294.60MHz) A,B,C_SWを押し電源ON

  LCDの右上に「F」が表示しているときは、周波数を可変できるようにしました。
  また、右下に「on」と表示しているときは、PLLがロックしていることを示す。

 [2]スペアナとTGを接続する。
   スペアナとの接続方法
   

   スペアナのローカル端子とトラッキングジェネレータ(Lo)を接続する。
   被測定物DUTの出力端子は、スペアナの入力端子と接続する。
   (被測定物DUTの特性をみるときは、この間にDUTをいれる。
    増幅器アンプを測定する時は、必ずATT(減衰器)を入れること。)

 [3]レベル調整
  
   被測定物(DUT)を接続する前に、スペアナのレベルを、[TG]のB(-)及びC_SW(+)を
   用いレベルが最大になるよう発振周波数を合わせる。(0dBm程度)
   また、合わせて一部のスペアナで波形のノーマライズできる物があります。

   スペアナとスルー接続した時(周波数特性の動作チェック)
   

 [4] スペアナのノーマライズ(Normalize ON)を行う方法
     (周波数に対するレベルの統一化)
   


  (I) HP8560 シリーズの場合(周波数範囲0〜2.9GHz)
  1) トラッキングジェナレータをDUTを接続しないでスルー接続する。
  2) CONTROLのTRACE モードボタンを押す。
  3) CLEAR WRITE A(表示画面のデーターをAに書き込む)を押す
  4) TRACE-Bに切り替える
  5) CLEAR WRITE B(BLANKデーターをBに書き込む)を押す
  6) MOREを押し3ページのNORMLIZEを押す

 (II) HP8566 の場合(周波数範囲0〜2.5GHz)
  1) トラッキングジェナレータをDUTを接続しないでスルー接続する。
  2) DISPLAYLINE ENTER(n) 0dBmに設定して OFFボタン(m)を押す。
  3) B CLEAR WRITE(g)を押す
  4) B-DL-> B (l) を押す
  5) A-B->A(f) を押す
  6) B BLANK(k)押す

  これによりレベルが統一され一直線になる。



 [5] スルー接続をはずし、その間に被測定物(DUT)を繋ぎ、その特性を測定する。


 被測定物(BPF 1280MHz)を測定した時








 被測定物(LPF 2000MHz)を測定した時


フィルターを測定した結果
10.7MHz ナロークリスタルフィルターの特性


55MHz ナロークリスタルフィルターの特性


109.6MHz ナロークリスタルフィルターの特性


3.5MHz セラミックフィルターの特性


11.2MHz セラミックフィルターの特性


OK1250回路図



<トラッキングジェネレーターの性能>
 
 ・市販のトラッキングジェネレータのようにレベルのコントロールを
  行っていない(AGCがない)が、そこそこ使える。
 ・接続していないときのノイズレベルがー40dBm程度でありそこそこよい。
 ・スペアナの機種によりが、3000MHz程度まで使用可能である。
 ・HPのスペアナ以外にアドバンテストや他のメーカ製でも使用できる。
 (スペアナの種類により切替可である。テクトロのスペアナは、Loが高いので難しい!)

 <Tracking Generator スペック>
 1)Freqency :  100kHz 〜 <3000MHz
 2)Traking Power: -0dBm
 3)Noise Line : -40dBm(MAX)


<シグナルジェネレータの性能>
 ・周波数範囲: 基準波 35MHz〜4480MHz、高調波 4480MHz〜 47GHz
  (周波数を可変するには、B(-),A_SW(+)で?kHz単位で、またA_SWにて桁を
   指定して希望周波数にあわせることができる。
   実用になるかどうかわかりませんが、表示は、50GHzまで表示している。
たぶん、10GHz程度までは問題なさそう。)
 ・発振強度:基準波 -30dBm程度、高調波:逓倍数による 
 ・変調:なし

下記に信号レベルの観測したデータを添付します。
(6GHz用ミキサ−を使用しているので、5.7GHzの信号強度が一番大きくなる。)
1.294GHz


5.7GHz


10.24Ghz


24GHz


47.1GHz



<ビーコン発生器>
 ・シグナルジェネレータ−に特定の周波数を発振させ、F2Eの変調をかけIDを送信をする。
  ことにしました。
  (PICを用いて発振周波数を決定した後、PICが遊んでいるので、
   リファレンス発振器に800Hzのトーン信号をかけ試験信号とIDを送出させた。)


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<旧資料>
  この[TG]は、発振器とミキサーが内蔵されており、発振周波数を4480MHz程度まで
 発振させることができます。
 A,B_SWの隣にC_SWを設けて、C_SWを押しながら電源ONすると発振周波数が
 4480MHzになるように設定しました。
  DUT端子に1.2GHz受信機を接続し、Lo端子に5GHzアンテナを接続すると簡易に
 5GHzの無線機になります。
 1.2GHz無線機を送信状態にし +0dBmを入力すると、5GHzHzの信号が-10dBmほど
 出力されます。
 受信は、+10dBμとあまり感度がよくないですが、受信モニター用に使えます。
 もちろん、前面に+20dBのプリアンプを追加すれば、受信機としても使えます。

 周波数を4480MHzに設定した様子
 
 5760MHzを受信している様子
 





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 How to connect
  It connected to this unit SMA out a signal from the first local
 of the spectrum analyzer.
 First, directly connecting the input termials of the spectrum
 analzer and the input terminal of this unit.
 Display spctrum analzer is a straight line in -10dBm checked
 to 100kHz from 2000MHz frequncy.
 
 It is possible to perform measurement and adjustment of the DUT
 by connecting between the input terminal of the spectrum analzer
 and this unit.

 This unit can be to switch the type of spectrum analzer
 to oscillation frequncy.
 1)HP 70000 or 8566B type (3621.400MHz)
 2)HP 8560 type (3910.700MHz)
 3)Advantest type (4231.40MHz )
 4)Advantest TR4133B (4003.81MHz)
 5)5760MHz Tranciver type(4480.00MHz)

    Traking Genetaror Block Diagram
 
 
   
   
 
   
 By JH3OZA
2013/6/1


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