PLL Local Oscillator 1280MHz,
2240MHz, 2665MHzの製作
ADF4360を利用
2017年6月
JH3OZA
桶谷 保
最初に、アナログデバイスのADF4360-0を用いて、5GHzリピータのローカル発振器を
製作してみました。
親機に430MHzのトランシーバーをもちいて、送信時5765M、受信時5745Mになるよう
ローカル発振器の発振を、SWにて切替えできるようにしました。
また、ADF4360には色々な種類があり、他にADF4360-1,(2240MHz)、-5(1280MHz)の
計3種類製作いたしましたのでご紹介します。
<構成>
1.VCO PLL IC : アナログデバイスADF4360
2.Control IC : PIC 18F24j10 or
3.L C D : SC1602BSLB etc
4.Ref OSC : 16.8MHz (12.8 or 10.0M)
5.CH_SW : Push SW
6.Mixer : HMC208 (Option)
7.DC : +10V 80mA
<回路図>
<製作時の風景と測定結果>
1. プリント基板の製作
2. プリント基板に部品取付
3.完成品
LCDを取り付けて発振周波数を表示させた様子
4.測定結果
周波数 2240MHz、Span 520MHz (ADF4360-1)
周波数 2240MHz、Span 1MHz (ADF4360-1)
周波数 2240MHz、Span 10kHz (ADF4360-1)
<フェイズノイズの測定 Phase_Noise >
周波数 2665MHz (ADF4360-0)
周波数 2240MHz (ADF4360-1)
周波数 1280MHz (ADF4360-5)
<今後の課題>
位相ノイズがあり、周波数ごとに時定数の最適値を選ぶ必要あります。
以上
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2011年 5月 製作
PICマイコンを用いてローカル発振器を作ってしてみました。
プリント基板(PG-LO4360)は、JA1UMW OM様からご提供していただいた物を、
自分なりに工夫して追試し作りました。
メインのPLL ICは、ADF4360-1を用い、PLLの制御用には、元々ATTINY 2313V
(20ピン)を使用するように設計されて
おりますが、手持ちの関係でPICマイコン16F84Aを使用しました。
たまたま、ピン数がPICの方が少なかったため、一段ずらせてみとところ
PICの電源ラインや出力ピンがうまく合致して作ることができました。
ただし、一部の配線は空中配線になりましたが、気にしません。笑
製作のコンセプトとして
1)安価であること
2)性能はそこそこ
3)部品点数が少ない
PLL制御ソフトの制作は、アナログデバイス社の仕様を
参考に作りましたが、特に下記の点に注意しました。
記
<ソフト上、C/Nを良くするためには>
1)できる限り発振周波数とリファレンス周波数の最小項倍数で使用すること、
すなわちリファレンス分周比(R分周比)を一番小さな比にすることです。
2240MHzと10MHzでは、「1」となります。参考に写真添付 No3、No4
2)次に、制御用ICの内部発振の影響です。
PLLにコマンドを送り終えたら制御用ICの内部発振をスリープモードにして発振を
停止させることです。
もし、UNLOCKになった時は、ハード的に外部割込み(INT)を用いて再立上げも
重要です。
(PLLの発振器出力は)
PLL出力後 MMIC(EAR-3)を用い10dBアップをはかっています。
出力は、およそ +5dBmとなりました。
こんな安価なPLLのICで、簡単に目的の周波数が作れ、特に期待していたよりも
C/Nがよく、5GHzのローカルに使用して見たいと思いました。
<部品を実装した基盤1>
<測定結果No1>
<測定結果No2 SPAN=1MHz>
<測定結果No3 SPAN=50kHz、R分周比=1>
<測定結果No4 SPAN=50kHz、R分周比=10>
2240MHzから約20kHz少しずれているのは
リファレンスの10MHzが少しずれているからです。
<笑・笑>
以上
参考になりましたでしょうか
今回、プリント基板を製作していただいた
JA1UMW 様には、この場をおかりしてお礼申し上げます。
平成23年5月5日
また、次回は、4480MHz直接発振器を作りますのでご期待ください。