PLL - ADF4351(LocalOSC44)の特徴
親機1200Mのトランシーバーと組み合わせ、ミキシングすることで
5760MHzの信号を簡単に作り出せます。
まずは、前面パネルの電源端子に+6V〜8Vの直流電源を供給しますと、
パイロットランプ(PL)が点灯し、SMAの端子に原信4480M信号があらわれます。
周波数は、前面パネルの切替端子を、Lowにすることで切り替わります。
High(+5V)時は4480MHz、Low(GND)時は4440MHzとなります。
これにより、親機のトランシーバーで送信時(プレススイッチ(PTT)がLow)に
40Mシフトが容易に実現し、リピータ対応が可能となります。
もちろん、送信時にこのスイッチを連動させなければ通常の動作になります。
もし、発振信号がロックしない場合、Lock off信号をPICが受けたら、Data,Clock,
STB信号を、ADF4351に再送するプログラムを作りLock ミスを防いでいます。
ブロックダイアグラム
今回は、Lo端子のみ使用しました。
PCBに部品を取り付けている様子
PCB基盤は、アートワークを作成して業者に依頼しPCBを作ってもらいました。
PCB CAD図面
発振周波数の波形 スパン3.3GHz
発振周波数の波形 スパン200MHz
発振周波数の波形 スパン20kHz
IC内のLC発振では、近接のフェーズノイズが高い。
この発振器にLCDを取り付け、
発振周波数に1280Mを加えて表示させた様子
このPLL発振器は、プログラム(PIC)により発振周波数を10kHz単位で可変できるようにしました。
IF端子に1200Mのトランシーバーから(0dBm)を供給し、
外部変調用端子に変調をかけると簡易にFM変調をかけることができる。
<結果> 信号の近傍(フェイズノイズ)が大きいのが、この発信機の特徴で悪いとこをです。
やはり、ワンチップICの発振器が原因のようで取り除くことができません。
逓倍用に利用することは難しい発振器です。
仕様)
PLL IC :ADF4351
制御用IC :PIC 18F24J10
出力アンプ :ERA-1 or ERA-3
RF周波数 :4480MHz(切替端子 High)、4440MHz(切替端子 Low)
RF出力 :+5dBm 程度
Lock ON :LED
DC 電源 :+6V 〜 +8V (約200mA)
電源ランプ :LED 緑
Ref周波数 :16.8MHz
(12.8MHzは、IFに影響を与えるためあえて使用していません)
※オプションとして下記のものを取付可能
LCD表示機 :SC1602タイプ
周波数可変 :ロータリーエンコーダ 最小10kHz
ミキサーIC :HMC218 5GHz用
5760MHzの周波数を2てい倍して作り出すことが可能:HMC188
ただ、フェーズノイズが大きくなるのでお勧めしません。
参考) 国内5760MHzのリピータ周波数 (JARL指定)
送信 5725MHz帯、受信 5765MHz
トーン周波数 88.5Hz
参考
テスト用ソフトを記載します。
ADF4351 4480MHz 1CH用, PIC 18F24j10
ADF4351用(4480MHz) HEXソフト
PICのI/Oの接続は、下記のとおりです。
LCD 2桁 1602Bタイプ 4bit動作
stb PIN_B0
rs PIN_B1
DB4 PIN_B4
DB5 PIN_B5
DB6 PIN_B6
DB7 PIN_B7
ADF4351
DATA PIN_A2
CLOCK PIN_A3
LE PIN_A1
CE PIN_A0
その他のピンは、プルアップしておいてください。
PIN_B3 //Pin24 High
PIN_C2 //Pin13 high
PIN_C5 //Pin16 high
PIN_C6 //Pin17 high
PIN_C7 //Pin18 High
参考にしてください。
2.5GHzビーコン発生器(5759.800MHz)の製作
ADF4351の基板を用いて簡単に5.7GHzビーコン発振器を作ることができます。
周波数をPICで決定させた後、遊んでいる(何もしていない)PICをID(F2E)発生器として、
利用しADF4351のモジュレーション端子に入力すると、5GHzビーコン発生器を作る
ことができます。
ただ、ADF4351では、5759.800MHzの周波数を作り出せないので、1/2の周波数を発振させ
RFの出力端子から、2倍の高調波を 0dBm程 取り出している。
もちろん、出力端子にフィルターを設け5GHzの綺麗な信号にしている。
もし、出力を上げたいならば、外付けアンプを設ければよい。
3.トラッキングジェネレーターの製作
HP、アドバンテスト、アンリツ製のスペクトラムアナライザーにトラッキングジェネレーターを
取付けてフィルターやアンプの特性を測定できると便利ある。
このユニット(LocalOSC44)には、ミキサーが内蔵しているので簡単にトラッキングジェネレーターに
なります。
アドバンテスト製スペアナ用のトラッキングジェネレータ発振器として動作させた内部の様子
詳細は、次に記載します。
お読みいただいてありがとうございました。
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