改造する22G業務無線機器
: 送信 ユニット :
このユニットは、22GHz PAアンプ(>100mW)とミキサーおよび2逓倍ローカルアンプ
(Lo 10.5GHz帯入力)が、内蔵されている。
I )電源端子の詳細
*送信ユニット端子
1.+9、 2.+9V、 3.+6V、 4.NC、 5.−5V、
6.PTT、 7.NC?、 8.GND、 9.GND、 10.GND
*受信ユニット端子
1.NC、 2.NC、 3.+6V、 4.+6V、 5.−5V、
6.−5V、 7.NC、 8.NC、 9.GND、 10.GND
*コネクター付きの1φの同軸ケーブルは、中間周波(IF)で、1.7GHz。
*ローカル(Lo)の発振周波数は、10.5GHz
*送信ユニットの6番PINは、PTT端子でLowで送信。
II) 測定結果(22GHz時)
送信ユニット
*9V 400mA, *6V 50mA,*-5V 40mA :送信電力150mW
受信ユニット
*6V 130mA,*-5V 4mA :受信感度 良好
一度22Gの動作するか試験してみておいてください。
このユニットは、24GHzのトランスバータの改造にもってこいです。
III) 24Gブロックダイヤグラム
----- MIX -------- RF2 ---------- RF1 ---------- ANT
| |
| |
| |
IF 1200MHz ○ ------ X2 BUFF <- LO 11.375GHz
| |
| |
| |
----- MIX -------- PA2 ---------- PA1 ---------- ANT
IV) 24GHzに変更方法
最初は、基盤上のエポキシ樹脂を熱で溶かしながら剥ぎ取る。
上部基盤にある左右10ピンコネクターの半田を吸取り、基盤を取外して、
内部に手が入れるようにする。
次に、内部基盤が現れると、アルミ蓋が見える。
その蓋を取り去ると、PAアンプ, 22G用フィルター, ミキサー部分が現れる。
改造(調整)は、この22GHzフィルターを、24GHzにすることである。
私は、フィルターの長さを長くトリミングしましたが、削ることでも可能です。
(1/2λ)または、(1/4λ)のフィルターに変更すればよい。
(調整は、PAアンプや2てい倍器、ミキサーに触れないように注意して行う)
受信ユニットも同様に内部のフィルターを24GHzに調整すればよい。
<写真中央部の22GHzフィルターを24GHzに変更する>
<調整方法>
ローカルのSMAコネクターに11.37GHz +10dBm程度を入力し、
IFに1200MHzの信号を入力すると、弱いながらもアンテナ側の導波管に24GHzの
信号が出てきます。(−20dBmほど)
それを頼りに22GHzのフィルターをトリミングし、24GHzの信号を最大にする。
フィルターの調整は、非常に微妙で、隣面に接触しないよう注意すること。
また、あまり半田を大盛りにしないよう注意してください。
(うまく調整すると出力が<50mW程度出てきます!)
V)24G送受信ユニットに組み立てた様子
「アイソレータ、送信受信ユニット、Local OSC、制御回路」
VI) アンテナ(CS-50A)の改造
24GHzアンテナの製作
CS用のCS-50(TDK製)をそのまま使用しました。
このアンテナは、カセグレンタイプで副反射鏡がついていて、そのまま利用でき
価格もお手ごろで、大きく改造する必要もありません。
給電部分の円形アルミパイプ(18mmφ)に24G用円形パイプ(内径8mmφ)を
挿入して焦点をあわせればOKです。
非常に簡単に、24GHzカセグレンアンテナが出来上がります。
もちろん、この方法で 47GHzも問題なく利用しています。
<24G用丸型トランスジューサーの製作>
真鍮パイプ(8mmφX20cm)を手に入れ、2点留めのSMAを取付けました。(写真参照)
また、トランスジューサーの調整は、24G用サーキュレータを使いました。
サーキュレータのA番端子にアンテナを接続し、@番に24Gの信号を入れる。
B番にスペアナを接続し24G信号が表れますので最小にようにアンテナ(エレメント長)を
調整してください。
(詳細は、5GHzのスリーブアンテナ製作を参照してください。)
パラボラの8mmΦパイプの位置調整は、24GHzの信号を受信しながら最良になる点に
パイプを挿入し、その位置にしっかりと動かないように取付けてください。
VII)設置風景
アンテナ設置方向から見た風景
* *
皆様のお役に立てたましたでしょうか?
次のホームページには、簡易無線機のパソリンク50を、47GHzに変更する方法を記載ています。
以上
JH3OZA