10GHzの超小型受信コンバーターの製作
(10GHz Small PLL Down Converter)
工事中
JH3OZA
桶谷 保
(はじめに)
BSやCSチューナを眺めながら何とか局発の周波数を安定させて
小さなコンバータが作れないかと、苦心惨澹していていたところ、
意外なところから朗報が入り、すぐに部品を購入してあれやこれやと
製作してみました。
(C701携帯に接続した状態)
10GHz小型受信コンバーター本体
(主な特徴)
1.小型軽量: 約45mm X 45mm X 18mm(突起物は含まず)、約50g
2.PLL発振器内蔵 (TCXOリファレンス発振器付き)
3.中間周波数:(10.240GHz -> 490MHz、10.450GHz ->700MHz)
4.変 換 利 得:約50dB
5.Noise Figure: 約0.1dB(半導体カタログより)
6.局発安定度:電源ON 30分後に約±10kHz以内
7.供 給 電 源:+8V、100mA (リチューム電池にて動作)
思っていたより上手く出来上がり数台作ってみましたが、性能の差がほとんどなく、
動作しました。 場所を選ばず持ち運びしやすく、 サブモニター用に最適です。
(ブロックダイアグラム)
(受信コンバーターの変換ゲイン)
ちょっと多すぎる変換ゲインです。(+50dB)
入力に−120dBm入れても、IF出力がスペアナで見えました。
その分ノイズレベルも上がっていますが、感度の良さにかえられません。
(簡易な試験、10.240GHz信号の作り方)
10GHzの信号源がない場合は、手持ちの1.2Gハンディ機で1280.00MHzに合わせて
送信しますと、少なからず10.24GHzの信号がでてきます。簡単に試験できます。
(8倍の高調波を利用しているので変調感度も8倍になっています。小声で話して。笑々)
(感 想)
IFを430MHzまで下げたかったのですが、PLL−ICの資料が入手できず
ブラックボックスです。 したがって、IFを490MHzとしました。
IF(親機)には、高帯域受信機か、受信拡大したC701を使いました。
徒歩で、胸元のポケットに入れて、ビーコン受信やホーンアンテナ試験、
10GHzの電波伝搬試験、ビルの反射試験を面白く試しました。
これで、3バンド(2.4 5.7 10GHz)のコンバータを作ってきました。
次回は、24GHz帯コンバーターにチャレンジしたいものです。
ご期待ください。
2018年4月
JH3OZA